劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4についてまとめました!
平成仮面ライダー第2作目となる仮面ライダーアギトが映画化されたものとなっており、平成仮面ライダー初の映画作品となっています。
映画オリジナルのライダーも登場する作品となっており、見ごたえ十分な作品となりました。
今回は劇場版仮面ライダーアギトのストーリーについて考察していきたいと思います。
劇場版仮面ライダーアギトのストーリーと考察まとめ!
平成仮面ライダー初の映画化作品としては上映された今作では、本編とは異なる世界の出来事として、ストーリーが表現されていました。
本編に登場する仮面ライダーG3-Xに関連するもう1人のライダーという新設定を活かした作品となっており、原作を知らない方でも楽しめる内容となっています。
どんな作品なのか、早速ストーリーを見ていきましょう。
劇場版仮面ライダーアギトのストーリーと結末
まずは大まかなストーリーについてです。ネタバレ部分は中盤以降で分けていますので、ネタバレを気にされる方は飛ばして読むことをオススメします。
ストーリー(導入部分)
仮面ライダーアギト本編とは別の世界の2001年・夏が舞台となっています。
自衛隊直轄の超能力開発研究所では、未だかつてない多数のアンノウンが出現。研究所員と被検体の名目で集められていた多数の孤児達がアンノウンの犠牲となりました。
アンノウンの襲撃に対する防御に当たった自衛隊部隊も、アントロード=フォルミカ・ペデスの前に成す術も無く壊滅状態に追い込まれました。
戦火の中、唯一研究所から逃げ出す事が出来たのは加原紗綾香と本木レイという少女と少年の2人のみ・・・。通報を受けて出動した氷川誠:仮面ライダーG3-Xはアンノウンにより廃墟と化した施設を目にするのでした。
廃墟に残っていたアンノウンを撃破する氷川でしたが、逃げ出した2人以外に生き延びていた自衛隊員:水城史朗の存在には気づいていませんでした。事件から約1ヶ月後、氷川が所属する警視庁特殊部隊G3ユニットに陸自士官の深海理沙が配属されます。
深海の目的は表向きこそ「研修」で通していましたが、真の狙いは密かに開発されていた仮面ライダーG4のデータにありました。隙をついた深海はG4のデータを盗み出し、どこかへ消えてしまいます。
更に2ヶ月後、研究所から逃げ出していた紗綾香とレイは行く当てもなく、飲食店で無銭飲食をしていたところを津上翔一:仮面ライダーアギトと葦原涼:仮面ライダーギルスに見つかります。風谷真魚と翔一は紗綾香に話しかけますが、心を開いてくれません。
その時、紗綾香はアンノウンに襲われる予言をし、突然逃げ出しました。直後、大量のアンノウンが翔一たちを襲います。翔一と駆け付けた氷川は変身し、アンノウンとの戦いが幕を上げました。
ストーリー(中盤~結末:ネタバレ注意!)
大量のアンノウンに苦戦する翔一たち。そこへ、謎のライダーが空中から舞い降り、アンノウンを一掃しました。
そのライダーは、盗まれたデータをもとに開発された仮面ライダーG4でした。G3ユニットの隊員:小沢澄子はG4の後ろにいた深海に対し、データを盗んだことを叱責しますが聞き入れません。
G4の変身者は施設の生き残りであった水城史朗でした。水城は氷川に命の危険にさらされた状態で人間は真の力を発揮すると説きますが、氷川はどこかその考えに共感できません。
その後、深海は影で紗綾香と合流したレイ、真魚の3人を拉致しようとしました。翔一によって紗綾香とレイは救出されるも、真魚を拉致された翔一たちは深海に詰め寄りますがしらを切られてしまいます。
深海が真魚たちを狙ったのは、真魚のような超能力を持つ子どもの力をG4に取り込むことが理由でした。「プロジェクトG4」という極秘計画の目的はG4システムの開発にあったのですが、システム自体に欠陥があり装着者が必ず命を落としていたことから封印されていたのです。
しかし、深海はG4システムを完璧なものとするべく超能力に目を向け、自らの野心のために多くの被検体である子どもを集めていました。そして、超能力=アギトの力に引き寄せられたアンノウンによって、施設が襲撃されたのが事件の真相だったのです。
拉致された真魚は自らの予知能力をG4に取り込まれ、水城はさらにパワーアップしたG4の力を手に入れました。真魚の救出に向かう翔一たちですが、真魚の予知能力を使ったG4の先回りによって行動を妨害されてしまいます。
アジトに向かった翔一たちは施設を襲うアンノウンとも戦いを繰り広げつつ、真魚の救出に向かいます。真魚を危険な目に合わせた怒りを持ちつつ、氷川はG4の隙をついて真魚の救出に成功しました。
深海はそれまでの強気な態度から一変して、自衛隊員を盾にしながら逃げまどいます。しかし、襲ってきたアンノウンの群れから逃れられず、ついにはアンノウンに捕食されてしまいました。
2体のアントロードと対峙するアギトとギルス。ギルスは途中、腕を切り落とされる大けがを負いましたが、アギトが覚醒しシャイニングフォームとなったことで形勢が逆転。腕を再生させたギルスとともにアントロードの撃破に成功しました。
同じころ、G4とともにアントロードに対峙する氷川もまた苦戦を強いられていました。何とか協力してアントロードを倒した氷川に、水城は決戦を挑みます。
水城はG4システム装着の代償として、自らの命が長くないことを知っていたのです。水城の命が尽きる前に何とかシステムの破壊を試みる氷川でしたが、ついに水城の命が絶たれてしまいました。
悲しみに暮れる氷川に、装着者が命を落としてもなお自律起動を続けるG4は容赦ない攻撃を続けます。氷川は水城の思いを胸に、G4にとどめを刺し、水城の体は解放されたのです。
戦いが終わり、紗綾香とレイは新たな両親とともに新しい生活を送り始めていました。
映画内容に関する考察
劇場版仮面ライダーアギトは、氷川と深海、水城の心情を描いたヒューマンドラマのような作品となりました。
プロジェクトG4という非人道的な計画に飲み込まれた深海と水城の心理状態は、正義のために戦おうとする氷川とはまた方向性が違ったものであり、そのことがすれ違いを起こしたものとなっています。
実験体となった紗綾香とレイをはじめとする子どもの犠牲をいとわない性格の深海は、悪役としてふさわしい最後を迎える結果に至ったのですが、彼女が求めていたものが何なのかを考えた時に、ここまで彼女を狂わせたものが何だったのかという点が気になりました。
国を守る自衛官という立場から、国防のために犠牲をいとわなくなった性格のゆがみがもたらした悲劇だとすれば、深海もまた1人の犠牲者なのかもしれませんね。
水城の生への執着を捨てた言動も、生きるために戦う氷川と相反するもので、その描写がストーリーに深みを出していました。
同じような絶望的な状況下において、生きる望みをもった者と生を捨てた極編的な考えをもった者として対比され、終盤の激闘を演じたものとなっています。
ともすれば重苦しい後味で終わる内容のストーリーでしたが、このあたりの心情表現がうまかったことで、不思議とすっきりした気分で作品を見終わることができたことを鮮明に覚えています。
劇場版仮面ライダーアギトの映画と本編の時間軸は?
ここまで劇場版仮面ライダーアギトのストーリーと考察についてお伝えしてきました。
ここからは、劇場版についての時間軸に関する考察とゲストの紹介をしたいと思います。
今作はあの女優やレジェンド俳優が出演している作品となっているのですが、果たして誰のことなのでしょうか?
映画と本編の時間軸は?
ストーリー紹介でもお伝えしたように、本作はテレビ放送された仮面ライダーアギトとは時間軸が異なる作品となっています。
本編でわずかにその存在をにおわせたG4の存在を深掘りし、氷川と小沢らG3ユニットの中心人物をメインに据えたオリジナルストーリーとなりました。
劇中で登場した仮面ライダーアギトシャイニングフォームは、本編のTVスペシャル「新たなる変身」の放送後に登場する形態となっていますが、話の内容は本編とは異なることから、一種のパラレルワールドの作品という捉え方が一般的となっています。
G3-XとG4の対比も、本編でG3-Xではまだアンノウンに勝てないと言われていた内容を踏襲したもので、本編を見ていればなおのこと楽しめる作品となりました。
昼ドラ女優:小沢真珠が出演!
今作のゲストとして、深海理沙役を演じたのは女優の小沢真珠さんでした!
昼ドラ女優として有名な小沢さんですが、劇中では冷酷な性格を見せる役を見事に演じています。
小沢さんのような実力のある女優が出演したことで、ストーリーにより深みが出たことでしょう。
現在も美しさはそのままに、演技に磨きをかけドラマに映画と活躍を続けていますね。
レジェンド俳優:藤岡弘、の登場も!
そして、一番視聴者を驚かせたのは警視総監役で特別出演した俳優が藤岡弘、さんだったことでしょう!
ご存知、初代仮面ライダーの主人公:本郷猛を演じた俳優で、仮面ライダー作品においてはレジェンドと言える存在です。
当時の雑誌の取材では、自らの役について「本郷(猛)と思ってもらって構わない」というリップサービスを行っており、昭和ライダーを見て育ったお父さん世代の男性のハートを鷲掴みにしました。
藤岡さんが平成仮面ライダー作品に登場されたことは、昭和ライダーから引き続く人気を裏付けたばかりでなく、更なる作品の発展を考えたキャスティングであると考えられます。
古くからのファンも喜ばせるゲストの登場によって、アギト以降の仮面ライダー映画も今日まで好調を維持していると言えますね。
まとめ:レジェンドも登場した映画作品だった
今回は劇場版仮面ライダーアギトのストーリーと考察についてご紹介してきました。
あのレジェンド俳優も登場するという、ライダーファンにとって嬉しい展開でしたね!
公開後も長く親しまれている仮面ライダー作品であることが裏付けられたことでしょう。
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