仮面ライダー鎧武のストーリーと最終回の結末は?虚淵の脚本でトラウマ感想続出?

仮面ライダー

2013年~2014年に放送された【仮面ライダー鎧武】のストーリーについてご紹介いたします!

平成仮面ライダー第15作目として放送された仮面ライダー鎧武は「ライダー戦国時代」をテーマに、仮面ライダー龍騎以来のライダー同士の戦いの要素を多く取り入れた作品となっています。

そのため、戦国武将がモチーフとなっているほか、多くのフルーツも組み合わせ、好きなライダーは誰かという好みも分かれた作品となりました。

今回は仮面ライダー鎧武のストーリーと最終回の結末についてお伝えしていこうと思います。

仮面ライダー鎧武のストーリーと最終回の結末は?

仮面ライダー鎧武のストーリーはいくつか大きなポイントに分けることができます。

最初は若者たちがダンスをする場所取りのための戦いという規模の小さいものでしたが、徐々に世界を揺るがす問題へと発展し、スケールが大きくなっていきました。

見どころの多いストーリー展開となりましたが、大まかなあらすじはどうなのでしょうか?

早速見ていくことにしましょう。

ストーリーのあらすじと最終回の結末

ここではストーリーを大きく以下の4つに分けてみました。

ビートライダー編

巨大企業ユグドラシル・コーポレーションの企業城下町である沢芽市は、企業の恩恵で豊かな暮らしをすることができる一方、どこか閉塞感があることに不満を抱いた若者たちはストリートダンスとインベスゲームに熱中していました。

インベスゲームはロックシードという特殊な錠前を使って怪人:インベスを出現させお互いに戦わせるもので、ビートライダーズと呼ばれるダンサー集団たちの場所取り対決の方法として使われていました。ランキング形式でインベスゲームの結果とダンサーチームの順位が公表され、若者はその結果に一喜一憂していたのです。

葛葉紘汰はかつてチーム鎧武に所属するダンサーでしたが、大人への変身を願い脱退。アルバイトに勤しむ日々を送り始めていましたが、そこに幼馴染の高司舞が、かつてのチームリーダーであった角居裕也が失踪したと告げに来ます。

 

裕也を探す紘汰は偶然見つけた空間の切れ目からヘルヘイムの森に迷い込みます。飼いならされていないインベスたちに襲われた紘汰は、森の中で偶然見つけた戦極ドライバーとロックシードを使ってアーマードライダー:仮面ライダー鎧武に変身。襲ってきたビャッコインベスを倒しました。

舞たちに裕也が見つかるまでの間、チーム鎧武のリーダーとして復帰してほしいと頼まれた紘汰は、他のビートライダーたちとのインベスゲームに参加します。当初は紘汰のみがアーマードライダーとなっていましたが、チームバロンの駆紋戒斗をはじめとする他のチームも続々とアーマードライダーとなりランキングバトルは白熱化していきました。

しかし、インベスゲームが白熱することはユグドラシルが影で操っていたことで、アーマードライダーもユグドラシルの実験の1つであったことが発覚。何も知らず力を求めたあまりインベスになってしまった初瀬亮二:仮面ライダー黒影を躊躇なく倒したユグドラシルの新型ライダーを前に、紘汰はユグドラシルへの不信感を募らせます。

ユグドラシル編

ヘルヘイムの森の侵攻が活性化し、沢芽市に野良インベスが出現し人々を襲うようになりました。インベスゲームの先頭に立っていたビートライダーズは無関係であるにもかかわらず市民からの非難を浴びる日々。

紘汰はユグドラシルの陰謀を阻止しようとしますが、真実を知ったチーム鎧武の呉島光実は、自らがユグドラシルの重役の息子であることを隠しつつ、紘汰の行動を妨害しようとします。

ユグドラシルが開発したゲネシスドライバーで変身するアーマードライダーに捕まった紘汰でしたが、インベスゲームの主導者であるDJサガラから渡されたレモンエナジーロックシードでパワーアップし脱出。ビートライダーズの信用回復のために大規模なダンスイベントを開き、成功を収めました。

 

その後、再びヘルヘイムの森で出会った光実の兄:呉島貴虎から、ヘルヘイムの森が沢芽市だけでなく人間の世界を飲み込もうとしていること、ユグドラシルの正体はヘルヘイムの森の研究機関であることを知らされます。そして、いずれ地球が森に飲み込まれた時にも選ばれた人類が生き残れるためのドライバーを作ることが目的と言われました。

しかしながら、その真の目的がドライバーの生産が10億個しか間に合わない理由から、残りの60億の人類の命をあらかじめ奪うという残忍なものであることに、紘汰はますます不信感を募らせていきました。

オーバーロード編

ヘルヘイムの森の活動が活発になり、至るところに空間の裂け目:クラックが出現し、ますますインベスが人々を襲うようになりました。紘汰は時にはユグドラシルと協力しながらインベスを倒したり、またある時はさらなる真相を突き止めるためにユグドラシルに潜入するなど抵抗していました。

ついに呉島貴虎を倒した紘汰でしたが、貴虎から以前紘汰が倒したビャッコインベスの正体が行方不明だった裕也だということを知らされ、自らが犯した過ちに深く傷ついてしまいます。自らが戦う意義をも見失った紘汰でしたが、DJサガラの言葉と新たに授けられたカチドキロックシードで再び立ち上がることに成功。多くの人類を滅ぼそうとするユグドラシルの兵器を破壊し、沢芽市の平和を守りました。

 

しかし、ついにヘルヘイムの森を統べる、人間を超えた存在:オーバーロードが登場。紘汰は人間との共存を頼もうとするもなすすべなく敗れ去ってしまいました。一方、オーバーロードの存在を知った戒斗は最強となるためにオーバーロードとの対決を望み、光実はオーバーロードを利用し自分の思い通りの世界を作ろうと考え始めます・・・。

オーバーロードとの対話を望む紘汰でしたが、その糸口が見つからず、さらには舞に隠していた裕也の失踪の真実を話してしまいます。舞を悲しませたくない一心で事実を隠し続けてきた光実はついに紘汰への怒りを爆発させます。

 

一方、紘汰と貴虎は人類救済の意見が一致したことでついに和解。しかし、貴虎のゲネシスドライバーを盗んだ光実が貴虎に扮して紘汰を襲ったことで再び疑念の闇へと落ちていきました。さらに、オーバーロードが人間を襲うことを楽しんでいる姿を目撃した紘汰は、話し合いの通じない相手であることを知り絶望します。

オーバーロードに勝つための力を欲した紘汰はDJサガラから極ロックシードを受け取りました。オーバーロードを圧倒する力を手に入れた紘汰でしたが、その代償として徐々に体がインベス化し、人間の感覚を失っていくことに苦悩します。

 

追い打ちをかけるように、光実が紘汰の命を狙っていることを知ったほか、このまま極ロックシードを使い続けることで人間から嫌われるインベスとなってしまう未来をオーバーロードに見せられたことで、紘汰の心は限界を迎えようとしていました。その時、本当に自分が戦う意味は何なのかを振り返った紘汰は、守りたい人間がいることを思い出し、そのために戦うことを強く心に決めます。

オーバーロードの王:ロシュオを倒した紘汰と戒斗は、直後、ロシュオを裏切ったオーバーロード:レデュエと対決。その時、紘汰は極ロックシードの元である知恵の実の力を覚醒させ、自らがオーバーロードとなりレデュエを倒したのです。

黄金の果実編

ロシュオを倒してもなお止まらないインベスの侵攻に立ち向かう紘汰。すべての力を操ることができる黄金の果実を手にしたものが、ヘルヘイムの森だけでなく世界を統べることができることを知り、ついに黄金の果実争奪戦が始まりました。

その中で、光実が戦極ドライバーの発明者:戦極凌馬に唆され、禁断のヨモツヘグリロックシード仮面ライダー龍玄・黄泉に変身。紘汰との決着をつけようとします。命を削りながら戦う光実と戦う紘汰は、この状況に苦しんでいるのは光実だとして、光実の最後の一撃をわざと受け倒れました。

 

紘汰の思いをようやく知った光実は自らの行動を後悔します。さらに、大好きだった舞の体内に黄金の果実が宿っており、戦国凌馬が無理やり摘出したことで舞が消滅。光実は唯一心の拠り所となっていた人物も失ってしまい絶望しました。

さらには、戒斗が自らオーバーロードとなる道を選び、ロードバロンへと覚醒。その力で戦国凌馬を倒した後、黄金の果実を含めたすべてを手にするため、かつて仲間だったビートライダーズと対立しました。

 

もはや止められるのは紘汰しかいない・・・オーバーロードの力で驚異的な回復を遂げた紘汰は、ついに戒斗との最終決戦に臨みます。お互いに一歩も引かぬ戦いを繰り広げ、ついに紘汰が勝利し黄金の果実を手に入れました。

紘汰は地球をヘルヘイムの森に飲み込ませて新たな星を作ることを選ばず、地球からはるか彼方の星に森を移動させ、自らも新しい文明を築くため地球から姿を消したのです。

 

そして後日、平和となった地球を侵略するために現れた謎のライダーが光実を襲った時、黄金の果実の力で紘汰が舞い戻ってきました。

仲が良かった頃の接し方で光実とともに戦った紘汰は、光実に前へ進むよう激励し、再び遠く離れた惑星へと去っていったのです・・・。

作品に関する考察

壮大なスケールで目まぐるしく状況が変わっていくストーリー展開を見せた仮面ライダー鎧武。

その作品の特徴についてまとめてみました。

佐野岳の演技と身体能力の高さ

主人公の葛葉紘汰役を演じた佐野岳さんは、ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト優勝者というイケメンぶりだけでなく、驚異の身体能力の高さを持つ俳優です。

多くのアクションシーンでも身体能力の高さを見せつけ、難しいスタントを難なくこなしていきました。

放送終了後に出演したスポーツ番組では高い段数の跳び箱を軽々と飛び越えたり、バラエティー番組のサバイバル企画で非常に長い距離の川を泳ぎ切り、見事サバイバル達成という快挙を成し遂げたりしています。

その活躍ぶりに、鎧武を見ていたファンは「神が人間と一緒に競争するな(笑)」「オーバーロードの力」など賞賛(?)の声を上げています(笑)

 

一方、ライバルである駆紋戒斗役を演じた小林豊さんはまったくの運動オンチで、趣味がお菓子作りという、佐野さんとは正反対のキャラクターでした。

そのため、小林さんがちょっと高いところからうまく着地できただけで現場では賞賛の声が上がり、バク転を見せた佐野さんには「出来て当たり前」という目が向けられ複雑な思いをされたそうですよ(笑)

フルーツをモチーフにした変身アイテム

仮面ライダー鎧武の変身アイテムであるロックシードフルーツをモチーフにしており、様々な種類のフルーツが劇中に登場しました。巨大なフルーツがライダーの頭上に現れ、それを身にまとうことで能力を得るという仕組みとなっており、今作の特徴として取り上げられています。

子どもにとっても好きなフルーツのロックシードを使うライダーを好きになるという効果があり、身近なものでライダーとの距離が縮まった例と言えるでしょう。中には普段あまり口にする機会が少ないドリアンやドラゴンフルーツなども登場しており、珍しいフルーツを覚える機会にもなったのではないでしょうか。

 

なお、日本では食する機会がほぼないマツボックリもロックシードになっています。

私はマツボックリが食べられるものとは知らなかったので、劇中に登場した時は違和感を覚えていました。

しかし、どうやら日本に無い品種の松からできたマツボックリは、中に入っている松の実を食用として扱うことができるそうです。

日本のマツボックリは食べられないものだという先入観が生んだ誤解でした^^;

スピンオフ作品の多さ

今作から映画やネット動画などでのスピンオフ作品の数が急上昇。劇中に登場したライダーをピックアップし、主人公として短編ドラマの作成が行われています。

本編のその後を描いた作品も多く、ビートライダーズが新たなライダーとなって戦う姿に興奮した人も多いのではないでしょうか。

これらの作品の多くはDVDの購入や有料のネット配信でないと視聴できないため、本当に作品が好きなファンに向けた内容となることが多く、どの作品もファンが満足する内容となっています。

番組放送から時が経った2020年、放送を記念して新たにスピンオフ作品が発表されるなど、年数が経ってもなお愛される作品となりました。

仮面ライダー鎧武は虚淵の脚本でトラウマ感想続出?

ここまで仮面ライダー鎧武のストーリーについてお伝えしてきました。

最初はダンスとライダー同士の戦いがメインだった作風でしたが、徐々にスケールが大きくなるとともに、展開も重くなっていったと感じる方も多かったのではないでしょうか。

ここからは、仮面ライダー鎧武がこのような作風になった背景について解説していこうと思います。

脚本家:虚淵玄の作風と影響

仮面ライダー鎧武の全体の脚本を手掛けたのは、有名脚本家の虚淵玄(うろぶち げん)さんです。

アニメ「Fate/Zero」「魔法少女まどか☆マギカ」の脚本で有名となった虚淵さんが、初めて特撮ドラマの全体シナリオを手掛けた作品となっています。

 

虚淵さんの作風は「世界を作り変える」というとてもスケールの大きいテーマを持ったものが大きく、「魔法少女まどか☆マギカ」などすでに実績を出していたものを仮面ライダーの世界観に当てはめていきました。

また、世界を変えるために主人公自らが犠牲になる道を選ぶ傾向にあり、「魔法少女まどか☆マギカ」の主人公のまどかや、鎧武の紘汰が選んだ選択も虚淵さんらしさが滲み出る演出となっています。

この虚淵作品の特徴が、「鬱展開になるのではないか」というファンの想像も相まって、作品全体のイメージに影響していきました。

虚淵の脚本の影響でトラウマ感想が続出!?

まさに虚淵さんらしさがしっかりと表現された仮面ライダー鎧武ですが、そのことが影響し、ファンの中にはトラウマになったというシーンもいくつか映されています。

どんなシーンなのか代表的なものをまとめてみました。

初瀬亮二と角居裕也の最期

上記の2人は作中にヘルヘイムの森の実を食べ、インベスへと変化してしまった役となりました。

特に、初瀬は戦国ドライバーを破壊されビートライダーズの争いから脱落し自暴自棄になっていた矢先の行動で、その経緯と合わさってより悲壮感を演出したのです。

裕也も紘汰のトラウマとなるきっかけとなってしまい、視聴者の中でも衝撃を受けた方が多かったことでしょう。

虚淵さんは初瀬が変貌するシナリオによって、中盤以降のストーリーをシリアス路線にすることを決めており、予定通りの演出だったそうなのですが、視聴者にとってはトラウマとなっても仕方がない部分もあるかと思います・・・。

光実の変貌

作中で舞に固執するあまり、紘汰たちの存在を疎ましく思う光実の性格の変貌が描かれており、ネット上では「闇落ちした」「黒ミッチ」などと呼ばれています。

自らのことを棚に上げ、すべての責任は紘汰にあるように話したり、かつてのチームメイトを平然とクズ呼ばわりするなど、終盤の光実の言動は目に余るものがありました。

そして、舞の命が奪われたことで自らの過ちに気づくという悲しい結末に至るのですが、それまでに見せてきた表の顔と裏の顔のギャップがすごすぎたことでショックを受けた人も多かったようです。

オーバーロードの幻覚に苦しむ紘汰

第40話でオーバーロードのレデュエに見せられた幻覚の世界は当時とても話題になりました。

その内容とは、徐々にインベス化していく体への恐怖を覚えている紘汰の心理状態を逆手に取り、体がインベス化していく紘汰を、知らなかったとはいえ倒してしまった裕也が鎧武に変身して襲ってくるというものでした。

紘汰の腕がインベスのものとなってしまったり、オーバーロードが紘汰の名を呼んで加勢に入るなど、まさに紘汰がインベス側になった時の状況を見せたことで、紘汰は精神的に追い詰められていったのです。

この状況を面白おかしく思う視聴者もいれば、紘汰の心情になって同情する人もいて、鎧武の中でもとりわけ印象的なシーンとなりました。

まとめ:鬱展開の賛否が分かれた作品となった

今回は仮面ライダー鎧武のストーリーと最終回の結末についてご紹介してきました。

数々のスピンオフ作品が作られた仮面ライダー鎧武でしたが、本編の鬱展開は賛否が分かれるものでしたね。

しかしながら、魅力的なキャラクターと数多くのライダーのカッコよさは、今後も評価され続けることでしょう!


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